カヤック日記


2022年5月の出来事

今月も「Twitterまとめ」的に書いていきます.
Twitterでは文字数制限もあり,表現が雑だったり,省いたことも多いのでそれも補充してあります.
写真も見てみようと思った方はリンクからTwitterにアクセスお願いいたします.
このブログは自分のメモも兼ねているのでTwitterでは紹介していなかった出来事も少し加えてあります.

写真:ワイノジハエトリ.




















写真:ワイノジハエトリ.

2日
スナハマハエトリの生息地で小さなきれいなクモに遭遇しました.
初見のクモなので,しっかり撮影しておきました.
私のクモ歴はまだとても浅いので,ほとんどが知らない種類ですから,帰って調べられるようにと出来るだけ多くの写真を撮るようにしています.
しかし,今回はなんとなく気になって,その場でスマホを取り出し,クモ図鑑的なサイト「 細蟹屋 」を見てみました.
なんだか珍しい種類だったかもしれない?というような気がしたのでした.
文一総合出版の「 クモハンドブック 」や「 ハエトリグモハンドブック 」を時々ペラペラと見ているので,その中で見かけた記憶があったのかもしれません.
それで「細蟹屋」で調べてみると「ワイノジハエトリ」にそっくりでした.
読んでみると採取例が少ないとのこと.しかも,お世話になっている馬場友希さんが記載(新種として報告)した種だったのでした!
馬場さんとは海の上のクモ以来いろいろとメール等でやり取りさせていただいているのですが,まだお会いしたことがなく,「そういう時代だなあ〜」と時々思いますが,この時に馬場さんが記載された種と海岸で遭遇した気分はなんだか馬場さんと南房総の海岸でバッタリお会いしたかのようなちょっと不思議な気持ちでした.
それぞれの生き物の向こう側に,それに関わってきた人がいて,それを自分を含めた人々が情報として共有するという事の面白さが垣間見れたような気がしました.
馬場友希さんのホームページ内「 命名したクモ 」でワイノジハエトリが紹介されています.
通常は採取をしていないのですが,今回は採取して,まず写真をメールで馬場さんに送り種類を確かめていただいてから生体で郵送しました.
まだ標本数が一桁という種類だそうですから,地域的な情報としても有用かなとも思います.
またひとつ南房総の海岸で出逢えるクモが増えたことが嬉しいです.
そして南房総の海岸に棲むクモだけでも極めたいなあ〜という欲が出てきました.(欲が出るとダメなタイプですが...)
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写真:自然のままの貴重な海岸線とカヤッカー.















写真:自然のままの貴重な海岸線とカヤッカー.

6日
本日はビーチコーマーでシーカヤッカーのお客様とビーチコーミングの穴場に行ってきました.
カヤックでなくても徒歩でもアクセスできる場所ですが,いろいろ不便だったりという場所です.
カヤックは海側からアクセスするので岩の間を縫って上陸したり,いつもある程度波が寄せている海岸など,それぞれの条件で各自のスキルのレベル毎に上陸可能な場所が限られますが,それでも歩いていくよりは選択肢がとても広くなります.
私はむしろ海岸を海側から見つけて上陸してみて,それで道路へのアクセスを知ったりしたという流れでしたので,そういう南房総の海岸線の漂着物のある場所は把握していますので,陸路では見つけられないような海岸にもアクセスしています.
そういう点でビーチコーマーさんにはぜひシーカヤックは知ってほしいし使ってほしいツールですね.
今回のお客さんのように既にビーチコーミングの足として活用している人も意外と多いはずです.
ツアーツーリングをしながらのシーカヤックの基礎練習から,使い方に合ったカヤックの選び方まで,是非ご相談ください.
そして今回上陸した海岸で私が拾ったのはミスガイでした.
普通は持っただけで割れそうな殻なんですが,妙に殻が厚いのが珍しかったです.
しかも同じように硬めのがふたつ.
それぞれ貝殻を探していたのですが,お客様も同じく厚めのを拾っていました.
殻の厚めのミスガイ...気になります.
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写真:内房某所のハヤブサは今年も繁殖を確認できました.雛はもう1羽が奥にいて3羽でした.今回の巣も海上からでないと確認できない位置でした.













写真:内房某所のハヤブサは今年も繁殖を確認できました.
雛はもう1羽が奥にいて3羽でした.
今回の巣も海上からでないと確認できない位置でした.

7日
今日は砂浜海岸でカガリビコモリグモ発見.
海岸で見られるクモでスナハマハエトリの次に好きになったクモです.
模様がとにかくきれいなんです!が,それが砂浜では自分の身を隠すための役に立っているので,実際にはかなり見つけ難いのです.
動いてくれると気づくという感じです.
皆さんも今度海辺に行ったら探してみてください.
カガリビコモリグモが好きになったのは単純な見た目ですが,身近さという点では岩場にいるイソハエトリも自分には重要な生き物となっています.
海辺で暮らすそれぞれのクモが,その環境でどういう役割を持っているのか観察を続けて知っていきたいと思っています.
この何年かはクモが気になって仕方がないので,ツアーでもしばらくクモの話が多くなりそうですが...どうぞお付き合いください.
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8日
先日海岸で見つけたハマヒルガオの中にいたバッタの仲間ですが,「いつか見たいと思ってたハマスズでは!!??」と一瞬頭の中で盛り上がってしまいました. なんとか冷静になって写真を撮って帰りましたが調べがつきませんでした.
ジャンプする脚が長いので,少なくともハマスズではないようでした.
誰だったのでしょうか?
ハマスズにもいつかは逢いたいですが,あまり焦らない気長な性格なので,逢える時には逢えるでしょう...という感じです.
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写真:今年は異常なほどに広がっている感のあるチガヤ.













写真:今年は異常なほどに広がっている感のあるチガヤ.

10日
南房総の海岸には軽石がまだ多数あります.
ただ南方の島々で打ちあがったような規模ではありません.
しかし漂着物の中にこれほどコンスタントに軽石が混じっている状況というのは私が知っている,この30年の南房総の海岸では初めての事です.
全体の質感や色合いは福徳岡ノ場産軽石的ですが,12月に打ちあがり始めた時には軽石の表面にポツポツと見えていた黒っぽい鉱物が見られないものもあり,その代わりにやや大きめの窪みのある,しかし全体の濃い目の灰色は同じような質感というものです.
それはもしかするとその表面の鉱物が取れてしまった状況なのかもしれないと考えています.
今後軽石を見る時には気泡以外の窪みがある場合は鉱物が剥がれた痕かも?と考えてみるようにしておこうと思います.
あとは棘が四方に向いているヒシの実も拾いました.
左右に尖っているものは普通にみるのですが四方に棘があるのは初めてで,調べたところコオニビシという種類でした.
これは正に床に撒いたら大変なことになるな〜という形ですね.
暖かくなると増える海岸の漂着物にいるハエ,特に海藻には凄い数のハエが集まっています.
どれも家などでは見ない海岸生の種類と思われるものですが,海岸を調べて記録するうえで欠かせないもののはずですが,まだ不勉強です.
しかし最近は単純に考えて興味深い生き物だと思えるようにもなりました.
クモの次はハエかな…というますます一般受けしない方向に向かうガイドですが,自然界はこういう者たちで成り立ってるんですからね.
大雑把にでも見分けられるようになりたいです.
そして今年初のヤクシマダカラも拾いました!大好きな貝ですが未だに生きた姿は見た事がありません.
でもすぐそこの海の中に彼らがいるというだけでも十分だったりします.
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写真:沖の潮目で見つけたアシナガグモの仲間ですが,ダニが寄生していました(赤い点状のもの).クモが海の上を移動すればダニも海を渡るということなのですね.













写真:沖の潮目で見つけたアシナガグモの仲間ですが,ダニが寄生していました(赤い点状のもの).
クモが海の上を移動すればダニも海を渡るということなのですね.

13日
音でブログを公開してみました.
ポッドキャストというものです.
私は以前から時々聴いていたのですが,忙しい人にもこの長文のブログを「読んで」もらうにはどうしたら良いかな?と考えた時に「ポッドキャストは良いかも?」と思っていました.
しかし,フィールドの事を紹介するブログで写真無しでの表現というのはハードルが高いなあという事があって,なかなか始めずにいました.
それに配信方法がなかなか難しいように感じていました.
そんな折,最近知り合いの方がポッドキャストを始めたのを知って,聴かせていただいたのと同時に,どうやって配信してるのか改めて最近の方法を調べたところ以前よりも楽な方法が見つかったので,聴く人の数が少ないのは承知で早速レコーダーを買い,始めることにしました.
こういうのは,とりあえずできるなら始めてみるのが大切と思っていて,このブログも始めた頃に誰が読むのだろう?という感じでしたが,むしろ向こう側に人が少ないという事は配信に対してのハードルが低く感じられるので,今回も同じように気楽に始めました.
そういう段階なので,スマホで録音というレベルでも良いかなと思っていましたが,幾度か試してみて聴き取りにくいし,海岸では風の音を拾いすぎると感じ,小型で比較的安いステレオオーディオレコーダーと最低限のキットを買いました.
それ以上の投資をするにはまだ早いので,とりあえず機材に関してはこのレベルでしばらくはやっていきたいと思っています.
しかし実際にやってみると録音ってとても難しいですね….しかし,だからこそ面白いという感じになってきています.
雑音や,録音環境,何より声の出し方…そもそも音に関してド素人ですから,それで良いんじゃないかという気もしていますが,聞き取りにくければ意味がないですし.
録音の処理から話し方,いろいろだんだん慣れていきたいと思います.

写真:昨年発見した堤防に生えたハマナタマメは近くにも2株ありますが,いずれも無事に越冬しました.不運な環境でどのような生涯を生きるのか観察していくことにしました.













写真:昨年発見した堤防に生えたハマナタマメは近くにも2株ありますが,いずれも無事に越冬しました.
不運な環境でどのような生涯を生きるのか観察していくことにしました.

あとは敢えて声と環境音だけ,その他演出なしにしています.
ちょうど6DORSALSのYouTubeの音バージョン的にしていきたいと思っています.
YouTubeでは生き物の姿などを撮ったそのままで解説もせずに見ていただくようにしていますが,これは一応意図があって,生き物を観察する時に先入観は無い方が良いと考えているからなのです.
その都度,解説を入れてしまうと見たことの理解は早まるかもしれないですが,学校教育やテレビと同じで見ている人自身の気付きを邪魔してしまうと思うのです.
単に私自身がYouTubeを観ていて,演出はできるだけ少ないものの方が好きだからという事もありますが.
実際に生き物を観察する時にもひとりでじっくりと観ていたい方なので,そういう擬似環境を画面上に自然界から切り出して置いておくというようなものにしています.
もちろん特定のものを自然界から切り出した時点で先入観や気付きの最も大切な場面を奪っていることにはなりますから,実際にはできればフィールドで一緒に探しながら観察するというのがベストな方法ではあります.
そういうわけで,音に関しても今後はフィールドでの何か自然の音や,生き物の鳴き声,特に海岸で暮らしている鳥の声などを録音して紹介していきたいなと考えています.
あとはできれば海関係の人のインタビューみたいなのもしたいと考えていますが,この辺りはたまたま良い条件が揃った時にという感じになると思います.
いろいろ試行錯誤が続くかと思いますが,よろしくお願いいたします.
「シックスドーサルズの南房総海日記」A podcast on Anchor
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17日
そしてこの日にポッドキャストでアップしたのは館山湾内の海岸で録音した波の音です.
湾内で,特に凪の穏やかな日の波音です.
音の初めはフェードインしてありますが,音量にご注意ください.
1分40秒ほどですので,お気軽に聴いてみてください.
波音を聴きながら後半を読んで頂くというのも良いかもしれません.
海に行きたいけど行けない時などにどうぞ.
大時化の海や台風の日のドカンと崩れる波の音なんかも良いかもしれないなあ〜と考えています.
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写真:ウミガメの産卵地である根本海岸のすぐそばで座礁した貨物船.













写真:ウミガメの産卵地である根本海岸のすぐそばで座礁した貨物船.

14日
根本に貨物船が座礁しました。
油が漏れたら今年のウミガメ繁殖に影響が出そうで心配しましたが,油は漏れずに済み5/18無事曳航されました!本当に良かったです!
私が館山に引っ越してからの30年ほどでいくつもの座礁が近辺で起きているのですが,海辺に暮らすまでこんなに座礁が普通のことだなんて考えもしなかったです.
館山の沖に沈んだ船から重油が流出し,流れ着いた重油が館山のほとんどの海岸で漂着した事例もあります.
カヤック日記ですぐに見つかるものだけでこんなに….(↓)
事故が起きた年号を改めて見てみると,不思議なことに時期がやや偏っています.
今回はひと月も経たない6月6日に今回の座礁事故が起きたのとほぼ同じ位置の沖合でプレジャーボートの火災事故が起きて全焼し沈没しています.
その要因に何があるのでしょう?
伊豆大島 座礁自動車運搬船火災 2002/11
船形 大型船舶座礁 2004/12
館山沖 大型船舶沈没〜重油漏れ 2006/4
見物 大型船舶座礁 2013/10
勝山沖 大型船舶沈没〜重油漏れ 2014/3
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19日
この日はカヤックで海上にいたのですが,アメンボが海の上にいました!
ウミアメンボという海に棲むアメンボは数種いますが,それ以外の普通は淡水に棲んでいるアメンボがなぜ海にいないのかはかなり不思議ですよね?
今回久しぶりに,その場面に遭遇しました.
前回は2013年6月で館山湾の沖100mほどで羽アリを捕食している場面に遭遇しているのですが,それっきりでした.
一度だけだとたまたま?一種の事故?という感じがしましたが,今回は2回目で,岸から数メートルではありますが,海面の,つまり塩水も気にせず行動するという事の確証が得られた感じがしています.
いずれもヒメアメンボのようですが,この種の行動として記録されているのかよく調べてみたいと思います.
この日には沖の潮目にアシナガグモの仲間も見つかりました.
その他にもともと海浜性と思われる翅を持つ小さな虫が多数見られ,浅瀬も沖も虫だらけでした.
海の上の虫やクモの生活はまだまだいろいろ発見がありそうです.
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20日
南房総の海岸は白い花の季節です.
白い花びらのハマヒルガオは滅多に無いのですが,昨年この群落をスタッフ直子が発見しました.
過去にも白い花の浜昼顔の群落がありましたが,大型台風で消滅した経緯があります.
今回の群落は滅多に波の来ない場所ですし,開発の可能性は難しい場所ですので,安心してどんどん広がって安定した群落になってほしいと思います.
今回観察して気づいたのですが,通常のピンクの花よりも白いハマヒルガオの花の方が海岸でみられる赤いダニが多いのです.
こういう不思議も観察を続けられればそのうち分かるかもしれません.
その他,この季節の白い花の代表格スナビキソウ,ハマボウフウも活き活きと咲いていました.
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写真:海の上で遭遇したヒメアメンボ!













写真:海の上で遭遇したヒメアメンボ!

22日
先日のビーチコーミングなカヤックツアーにご参加のお客様がブログにてご紹介下さいました!
ありがとうございます!
「GW2022 今年の初漕ぎ」ねこじゃらし行進曲♪jugem.jp
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24日
ポッドキャストに4月分の「カヤック日記」をアップしました.
今回は試しに海辺で録音というお試しをしてみましたが,波音がやや強すぎるというか雑音的というか…難しいですね.
海岸での録音は波の音と風の音が付き物ですが,今後もフィールドでのいろいろな場面での録音を続けたいので,どういう波の音だと不快でなく聴けるかなど模索していきたいと思います.
内容は人々が海辺の環境に入ることの影響についてと,私がお世話になっている研究者の方の話が多くなっています.
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25日
鴨川方面で唯一把握しているスナビキソウ群落の様子を確認しに行った帰りに,いろいろな海岸に寄りました. その中でキアシシギの数羽の群れがいて,一応撮っておいた写真を帰ってからPCで見たらフラッグ(足環)が付いていました.
山階鳥類研究所のページを見て確認したところ,取り付け地は沖縄県比屋根でした.
フラッグの色が褪せているようで,橙が黄に,青が灰色に見えるんですが,似た組み合わせが他にないので多分そうかと思います.
山階鳥類研究所にはメールで報告しましたので,そのうち結果の返信が頂けるかと思います.
過去にも随分フラッグの付いたシギ・チドリを報告していますが,キアシシギは確か初めてという記憶です.
最も多いのはミユビシギで彼らはオーストラリアから渡って来ています.
あのサイズで!鳥って本当に凄いですね!
そして遠くから渡ってくる彼らを毎年迎えているということを日本に住むものとして十分に意識して海岸の状態を整えておかなければなりません.
「整える=きれいさっぱり!」では無い事は幾度か書いていますが,彼らが海岸で何を食べるのか?その食べ物を育んでいるものが何なのか?そして,それを少しは残しておくという事を知る必要があります.
渡り鳥と足環- Bird Banding -環境省/山階鳥類研究所
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写真:キアシシギの群れ.中央の個体の脚にフラッグが2個見えます.













写真:キアシシギの群れ.
中央の個体の脚にフラッグが2個見えます.

26日
この日は富津方面の海岸に行って植物とチドリの繁殖をチェックしてきたのですが,砂浜でとてもきれいなハチに遭遇しました!
青いハチは初めて見たので驚きました.
その名も青蜂でセイボウ科の一種のようです.
とってもきれいだったんですが,1pほどのサイズでずっと動きっぱなしだったので撮るのは大変でした.
這いつくばったり,膝で歩きながらとかなり大変な被写体でしたが,きれいに撮れたのでご披露させていただきました.
まだまだ知らない生き物が沢山いますね!
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27日
国立科学博物館のストランディング(漂着鯨類)の検索サイトにマップが加わったというツイートがあったのでご紹介しました. とても見やすいです!
これを見てみると南房総の多くの海岸にクジラやイルカが沢山埋葬されているという事を実感することにもなります.
私が知るだけでも「ほとんどの海岸に」と言っていいくらいの数です.
例えば我が家の前の海岸にはザトウクジラが並んで2頭埋まっています.
以前考えたのは館山市や南房総市がそういうものを記録するための標識のような一種のお墓を設けたら良いのではないかという事でした.
以前は捕鯨さえ行われていた東京湾ですが,今でも多くの鯨類が入ってきます.
そして何らかの理由により,そこで命を終え海岸に漂着します.
一般的には外房の和田での捕鯨以外では東京湾や南房総とクジラはなかなか結び付かないものとなっていますが,沖を眺めたら鯨の潮吹きが見えたとしても不思議ではないわけです.
少なくともイルカの姿が見えることは私の経験でも時々はあるのですから,クジラのお墓が海岸にある事でそれを身近なものとして感じられるのではないかと考えるのです.
もしかしたら観光スポットの一種にもなるかもしれないですし,実際的な記録としても貴重だと思います.
参考に過去にカヤック日記で紹介したいくつかのクジラの漂着についてリンクしておきます.
沖ノ島に漂着のザトウクジラ.2010年1月のカヤック日記
洲崎に漂着し塩見に埋葬されたザトウクジラ.2012年4月のカヤック日記
沖ノ島ザトウの骨格は3年後に国立科学博物館のスタッフ他で掘り出して沖縄の名護の博物館へ行きました.2013年11月のカヤック日記
富浦町南無谷にザトウクジラ漂着.2013年3月のカヤック日記
館山市坂田漂着し浜田に埋葬されたザトウクジラ.2016年1月のカヤック日記
いずれも国立科学博物館が調査に来て私もお手伝いをさせて頂いた時のものの一部です.
その他にもカヤック日記を掘り返すとザトウクジラだけでなく,いろいろな種類の漂着が出てきますので暇な時に見てみてください.
ただ検索で引っ張り出せないので大変です,ごめんなさい.
海棲哺乳類情報データベース・ストランディングマップ 国立科学博物館
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写真:富津市の海岸で遭遇したセイボウ.青いハチは意外といろいろな種類がいるそうです.













写真:富津市の海岸で遭遇したセイボウ.
青いハチは意外といろいろな種類がいるそうです.

28日
この日はウシオツメクサがたくさんある海岸へ行きました.
ウシオツメクサは塩っぽくて水っぽいところにある感じが「まさに海辺の草」という感じで好きなのですが,調べても種の見分け方がはっきりせずに確証を持てずにいました.
今回改めてインターネットで調べなおしたところ良いサイトがいくつか見つかったおかげで確かめられました.感謝です!
ここはテリハノイバラも沢山あり,場所によっては満開でした.
まだ咲いたばかりで真っ白できれいでしたが,この花はすぐにしわくちゃになって色も汚れてきます.
花がきれいですし,草も青々していてきれいなのですが,うっかり確かめずにテリハノイバラの草地に座ったり,ビーサン,裸足で入って行くと飛び上がることになるのでご注意ください...(本当に危険です)
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29日
5月26日の内房某所とこの日,5月29日に千葉県南端のグンバイヒルガオで越冬を確認しました.
冬の間に完全に枯死,消滅した様子でしたが,地下茎が生きていたようです.
これまでにこういう株で次年度に復活する事は無かったのでとても驚いています.
気候変動という言葉が浮かびました.
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30日
そして県南端のグンバイヒルガオ再起を知った事で,昨年に他の海岸にあったグンバイヒルガオの様子も確認しに回りました.
内房某所を確認したところ,やはり越冬していました.
ここは昨年5月に見つけて冬にはいったん消滅していました.
去年に結実は無く,座標もぴったり同じでしたので,やはり地下茎が生きていたと考えられます.
今回のことで,高潮で地下茎ごと取り去られてしまうという場合以外では南房総でも越冬可能ということになったと言えそうです.
いろいろと変化がある時代に生きている事を実感します.
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31日
ポッドキャストにコチドリの鳴き声をアップしました.
先にも書きましたがYouTubeと同じく素材そのまんまですが,鳴き声が聴き取りやすいように波音などを除去しました. そのため少し鳴き声自体の音がほんの少しですが変化してしまっている感じもあり気になりますが….
25秒と短いので試しに聴いてみてください.
海岸に行った時にコチドリの存在に気付くための資料ということで共有したいと思いました.
多分,一度聴けば耳に残ると思います.
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写真:越冬に成功したグンバイヒルガオのひとつ.気温の高い南部ではなく内房の株.













写真:越冬に成功したグンバイヒルガオのひとつ.
気温の高い南部ではなく内房の株.



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文章では書ききれなかった事なども録音時に思い付きで加えてあります.
その他に波音などの海辺の環境音,海に関わる人のお話しなども今後ご紹介していければと考えております.
是非お気軽にお試しください.
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